表参道bar & curry noi(バーアンドカリーノイ):Blog

元“出張バーテンダー”・現“ギネス番長”のお酒Blog

クジラの泪

今度焼酎『くじらのボトル』(芋・大海酒造)を仕入れようかと思ってますが、こんな寓話からそんな気分になりました
寓話けっこう好きなんだよね
新年初めにpeaceを心に浮かべるのもいいかなと思いました

*      *       *       *

『クジラの泪』

このplanetでいちばん大きい動物のはなし
あまり知られていないこと
クジラはこのplanetでいちばん心がやさしくて、いちばんからだが大きな
動物だってこと

長い長い
ずっと遠くの昔
まだクジラがただの心のやさしい動物だったころ

二つのからだのかたちの異なる動物がけんかをはじめた
クジラのオリジナルは心を痛め、間に入って説得するが、けんかをやめようとしない
二人はとても臆病だからけんかはさらに進み
お互いを傷つけ合って続いた
クジラのオリジナルは少しはなれたところからそのさまを眺め
心をひどく痛めて泪を流すだけだった
無力を思った
そしてこのような臆病ものの争いがいつかこの星の世界中で起こることを真剣に心配した
クジラのオリジナルは泪の顔で、このけんかを食い止める最終手段を請け負うことを心に決めた

しかし
自分もいつかは死んで無くなってしまうだろう
子から子へと語り継ぎ
それでも平和で盲目的なときの流れが続いたら
やがてこの使命をどこかで忘れてしまうだろう
そう思うとまた一粒、大きな泪がこぼれた
その下にはいつの間にかちいさな水たまりができていた
水たまりを見て、クジラのオリジナルはもうひとつの決断をした
「大きく、もっとずっと大きくなろう」
心に決めた

クジラはずっとそれだけを考えた
大きく、もっと大きく
何代も何十代もかけて
もっと、もっと大きく
あるときクジラは大きくなり過ぎて重力にカラダを支えきれなくなり、海へと入った
そしてもっと、もっと、もっと大きく

やがてクジラはこのplanetでダントツにいちばん大きい動物になった
いつかクジラの目に臆病ものの争いが見えたとき
そこから世界最大の泪が自然とこぼれるだろう
後から後から泪が続き
世界中で争いが起これば、世界中にクジラの泪があふれ
海のかさが増えて上昇し、すべての陸地を覆うだろう
この最終手段
クジラの使命
長い長いときが過ぎれば
クジラの泪も絶えて蒸発し、陸地には新しい動物が現れるかもしれない

……こんな話をきっかけにしながら
年のいちばん初めにpeaceを願う
こんなお酒の飲み方もね

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