表参道bar & curry noi(バーアンドカリーノイ):Blog

元“出張バーテンダー”・現“ギネス番長”のお酒Blog

命がけのナンパ師

『蛍(ほたる)』

Bar noiでも人気のオリジナルカクテルの名前ですが
“蛍”ってすっごくfunkyで憎めない奴で、けっこう好きです

蛍に関する寓話もありますが、まずはちょっとまめ知識

蛍が光るのは求愛のサインなんです
まず雄ホタルが独自のリズムで光ったり消えたりして雌ホタルにアピールする
その時雌ホタルは葉の陰とかに隠れて観察しているんですが、気に入った雄の光を見つけたら、雌は姿を現し、隣りについてそのリズムを真似して光ったり消えたりします
これが「OKよ」のサイン
カップル誕生です
交尾して、その後卵を産みます

ちなみに蛍は体力は余りなく、一度のアピールタイムは数十秒が限界
告白が失敗したら、数時間休憩し、場所を換えたりして再トライ
アピールするとき以外は葉などに止まって極力体力消耗を抑えてます
じーっと何もしません
それでも、一晩に三度くらいまでしか光ったりできないんです

あとあと
蛍って普通に生活していれば寿命は成虫になってから2週間くらいあります
でも光をつくるとひどく消耗するんで、3~5日くらいしか生きれなくなります
まさに命がけ(笑)
身を削ってます

しかも幼虫の頃は「獰猛な肉食獣」と呼ばれるくらい他の虫を食い荒らしますが、成虫になると水しか飲みません
食べることすら忘れてナンパ・ナンパです

すごいですね
本物ですね

なんでこんなんなっちゃったかというと
蛍に関する二つの寓話があります

東から来た寓話は「むかし蛍は悪魔の手下だった」っていうもの
実際に忌み嫌われていたこともよくあったみたいで、おあばちゃんとか昔の人は今でも蛍を嫌ってる人もいたりするし、お墓に蛍が現れてってな物語もたまにありますね
あるとき、蛍はおどろおどろしたものが嫌になりました
悪魔から足を洗うことを決めました
そしたら大悪魔は怒って、見せしめに蛍から全てを取り上げました
言葉も、音も、食欲さえも
全てを奪い、悪魔が満足して去った後、かわいそうな蛍に神様は近づき、「一つだけ欲しいものをやろう」って約束しました
そしたら蛍は“恋”と答える
“恋がしたい”って口にしました
そして神様は言葉も音もなくても恋ができるように蛍に光を与えました、とさ

片や西からの寓話はちょっと違って
蛍は悪魔の仲間なんかじゃなかったっていいます
昔から蛍は、蛹から孵って大人になると恋ばかりしていました
少しも働きもせず、それこそ食べ物を口にすることなく水だけを飲んで恋ばっかり
怒った神様は蛍から全てを取り上げました
音も言葉も
それでも蛍は恋を諦めませんでした
神様にバレないように光で暗号にして求愛
もうそれは呆れるくらい……
結局神様も何も言えなくなって、蛍はまた夏が来ると恋ばっかりしているのでした

ほんとスケベな虫ですね(笑
“恋する為に生まれてきた”とはまさにこのことですね

かなりfunky
ホント尊敬しちゃいますね

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